エキスパンダー再挿入手術
6月9日に左右乳房全摘手術を受け、「同時再建」として、まず、胸の皮膚を伸ばすための、エキスパンダー挿入手術を同時に受けた。
その結果、左側のエキスパンダーに感染が起こり、6月19日に再手術でエキスパンダーを取り出してしまった。左胸が平坦で、右胸に200ccの水が入ったエキスパンダーが入った状態で、退院した。
左胸の皮下に感染のポケットのようなものがあり、ここから膿が少しずつ出続けた。9月3日に再挿入手術を行うという日程が決まってからもこの化膿が続き、入院当日(手術前日)の2日、患部の切開と皮膚の除去が行われた。
9月3日の再挿入手術は、左側のみ、「2期再建」となる。すべてを主治医に任せて、滞りなく終了した。ドレインの量がしっかり減るまで慎重に経過観察をしていただき、1週間後の9日に退院した。
退院前日、左のエキスパンダーに水を足す処置を受けた。左の皮膚は固くなっていて、ようやくエキスパンダーで内側からぷっくりと持ち上げられているという感じ。そこに水が入ってエキスパンダーが膨らむと、とても苦しくなる。ベッドで処置を受けているときは平気だが、立ち上がると痛みが感じられる。
それでも、胸が膨らんで、幸福感を感じた。処置を終えて、形成外科の診察室から病棟に戻る間に、ぽろぽろと涙が出てきてしまった。
再建をすることの心へのポジティブな影響はとても大きい。形成外科では、胸を作ってくれる、だけでなく、これからのがん治療への前向きな心構えも作ってくれるような気がする。
こうやって、全摘後の再建への再スタートを、9月にようやく切ることができた。