友人の入院 (3)
昨夜も面会に。そっとカーテンを開けると、こちらをみて笑っていた。
「起きてる顔を久しぶりに見たよ」と悪口を言いながらベッドサイドに座る。
朝の痛み止めがリリカになった。リリカでももうろうとなってしまったらしい。
「最悪のまま車椅子に乗ってリニアックに行ったよ。台に上がれないかと思った」とのこと。やっとの思いで放射線治療を終えて、午後から眠ったらしい。
「午後からすこしはっきりしてきた。リリカもだめみたい」
オキシコンチンで嘔吐して、リリカでもうろうとしていたら、痛み止めが・・・。
きっと自分に合った薬の組み合わせと量がわかってくるから、ここは我慢のしどころ。
「このままだと仕事に戻れない」と、すでに職場復帰を思っている彼女。
少し調子が上向いてくると、考えるのは日常生活に戻ること。
何とか、その日が1日でも早く来てほしい。
「早く全快祝いをしようよ」と励ましたつもりが、直後に、「退院祝い」と言えば良かったと後悔する。彼女は「そうだね」と表情を変えない。
ステージIV。リンパ節転移、骨転移(胸骨と頸椎)、胸膜播種。痛みを抑えて今までの暮らしに近い過ごし方ができるように、誰にでもいいから、お願いしたい気持ちです。私の大切な、大切な友人なのです。