捨てる神あれば・・・
もんもんとしながら出勤した月曜日の今日、ある上司から、中国茶をいただいた。
ご自分が出張で買っていらした高級なウーロン茶と鉄観音を少しずつ袋に入れて分けて下さった。以前も出張のお土産で美味しい中国の緑茶やジャスミン茶を頂いたことがある。
お茶が大好きな方なのだが、コーヒーも紅茶も好きだという。
「僕は、解決しなければならないことがあると、お茶を飲むんですよ。コーヒーは体を刺激して、体と対決します。コーヒーを飲んで、すっきりして、問題が解決したと思ったとき、それは、実は解決したのではなくて、頭がその問題を切り離したということなんです。」
「でも、お茶は体と対決しません。体に浸透するんです。問題があるときにお茶を飲むと、これは、解決しなければならないし、解決できるはずだ、という前向きな気持ちになれるんですよ。」
本当か?!?!と思ったけれど、未解決のことが山積している私にとってはとても興味深い話だった。
お酒を召し上がらない代わりに、お茶が本当にお好きだそうで、ハーブティーの良さも語ってくださった。そして、何枚かの美味しそうなクッキーをポケットから出して、「このお茶といっしょに食べて下さい」と優しい言葉をかけてくださった。
その上司は3月11日以降、体調が悪いという。地震への不安なのかと思うと、そうではない。今まで自分がしてきた仕事と大災害との関係、今まで自分は何をしてきたのか、自分との折り合い、いろいろなことが彼を苦しめているという。「そんなときにお茶を飲むと少し落ち着きます。」
「あなたは仕事を一生懸命やっていて、困ったことや問題もなさそうに見えるけど。」とおっしゃるので、「とんでもないです。問題だらけなんですよ。」と言うと、「そうですか、またゆっくり話でもしましょう。」と、これまた優しいことば。
捨てる神あれば・・・と、なんだか、私が問題をかかえて出勤しているのがお見通しだったような気がして、ありがたかった。こういう真剣に物事を考える人に、自分の問題を打ち明けてアドバイスもらえたら・・・と思うのだが。
ひとつだけ問題があるのです。彼は、口が軽い。病気のことは言えないと思います。私のメンタルは病気と切り離せないので、話せる相手が本当に限定されてしまいます。残念です。
でも、お茶はおいしく頂こうと思います。