私は抗がん剤も放射線もしていない
今日は、少し前向きな記事を書きたいと思う。最近ついつい自分の状況をネガティブに考えてしまうので。
私は両側乳がん全摘で、術前も術後も抗がん剤をしていないし、放射線も受けていない。そういう選択をした。
手術前の乳腺外科主治医D医師の診断では、右は非浸潤だが大きいので全摘しかない。左は直径約2センチ、温存も可能。
この左側の乳房をどうするかで非常に悩んだ。セカンドオピニオンにも行った。セカンドオピニオン先では、「温存しかない。温存できるものを全摘する必要はない。」と言われた。しかし、同時に「温存して、放射線。もしかすると、術後の抗がん剤も必要。」と言われた。
そこで非常に悩んだ。結論は、左も全摘だった。その結果、D医師からは放射線の必要はない。さらに、術後の抗がん剤の必要も認めない、と言われた。結果として、2009年8月からタスオミンとリュープリンという、ホルモン治療のみで過ごしている。(←術後半年のエントリ「全摘か?温存か?」参照ください)
温存なら間違いなく放射線が後に続く。私は全摘することで、放射線を回避し、さらに、再建という形で新しい乳房を手に入れることができた。術後1年4か月で再建も終了した現在でも、この選択は間違っていなかったと感じる。両方の胸をなくすことは大きなショック・喪失感をもたらしたが、それでも、この方法は自分に合っていたと思う。再建にはかなりの時間がかかったが、一歩一歩再建への道を歩むことががん治療の一里塚となった。
放射線と抗がん剤を回避できたことで、QOLは高く保たれた。このあと再発・転移するか、しないか、それは今はわからない。今も鎖骨の上には小さなつるつるしたしこりがある。しかし、最初の手術で放射線が回避できたという点だけでも、「全摘・再建」は、十分考慮に値する選択なのではないかと思う。
« オオカミ少年のように… | トップページ | 重い病気の友人 »
「再建にまつわるあれこれ」カテゴリの記事
- 遊離腹直筋皮弁による乳房再建から2年(写真集)(2012.02.29)
- 誕生日が3つあります(2012.02.15)
- 両側乳房再建からもうすぐ2年(2012.02.13)
- 乳房再建したあとに子宮筋腫の手術(2011.09.20)
- 私は抗がん剤も放射線もしていない(2010.10.06)