お互いをいつくしむ時間
乳がん告知から手術までの期間は、病気の状況や病院の混み具合などにより大きく異なると思います。私の場合、告知から手術まで2か月近くありました。この間に、自分の病気の状況を把握し、全摘か部分切除か、再建をどうするかなど、考えることがたくさんありました。
また、術後の自分をイメージトレーニングしていました。術後の胸の様子を想像し、パートナーT氏との変わらぬお付きあいを想像しました。お互いに忙しい仕事だったので、特別なことが迫ってきている状況の中でも、頻繁に会うことはできませんでした。でも、毎日携帯メールを交換していました。不器用な中年のおばさんとおじさんのカップルが毎日「おはよう」から「おやすみ」まで携帯メールを打っているのは、今になって思えば何となく可笑しい感じもしますが、あの頃は本当に大切なコミュニケーションの手段でした。
長いようであっという間に過ぎてしまった手術までの2か月間にパートナーとの絆を深めることができたと思います。からだのつながりについても、忙しい中でも、お互いをいつくしみ、愛し合う時間をなるべく持つようにしました。私の姿を覚えておいてもらえるように。昼間は泣かない私でしたが、夜、彼と一緒にいるときは見つからないように涙を流していた記憶があります。仕方ありませんね。泣きたいときには泣くしかないです。
でも、かならず乗り切れます。自分を信じてひとつひとつ決めて行きたいものです。
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